蜂蜜みたいな味がするなんて

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久しぶりにたくさんお酒を飲んだ。楽しかった。

自分が男だったら蜂蜜みたいな味がするなんて嘘ついてごめんね、と好きな人に言われたかった。

 

思ったことその場で言って欲しいんだよ、という気持ちはわかるけれどやはりその場で咀嚼して自分の考えを伝えられるほどわたしの脳みそは高速回転できないみたいだ。

時間をかけてあの瞬間あの時に何を思ったのかを丁寧に言葉にしたいと思ってしまう。咄嗟に出た言葉は本音かもしれないけれどかなりインスタントでもある。誰にでもわかりやすく伝わるように意識してしまう。

 

言った言葉も、起こしてしまった行動も、忘れていってしまうことが悲しい。

お酒を飲んでいるのならなおさらだ。

ずっと前に何かで見かけた「自分が忘れてしまうような言葉も、宇宙の片隅のどこかにずっと大事に保管されているから忘れても大丈夫」という言葉を信じている。だから簡単に忘れるし簡単に発言してしまう。

他人から言われた言葉もそうだ。嬉しい言葉も悲しい言葉も、言った本人は忘れているかもしれないが、言われたわたしも忘れているかもしれないが、宇宙の片隅がずっと覚えていて保管してくれている。そう思うとかなりありがたい。

忘れたくないと思ったことも忘れて大丈夫だ。

その積み重ねで生活できている。

全てにサヨナラできる。

 

今日は男性のどこに色気を感じるのか?という話をしたけれど、余白だという結論が出た。

いつも直接的な言葉や行動ばかり欲してしまうが、大事なのは余白なのだ。

余白が魅力的というのはずるい。余白はずるいのだ。

「蜂蜜みたいな味がするなんて」なんていう言葉も余白だ。想像してしまう。あぁ。想像させてしまう人間はずるいよ、いかなる時も。

 

この想像も、宇宙の余白に保管されていてほしい。