2019.12.30
年の瀬である。年末年始は街中が浮かれモードのくせに普通の土日よりも街にいる人が少なかったり、いつもやってる店がやってなかったりしてあべこべな感じが好きだ。
実家にいる時は家族とカウントダウンTVを見て、そこからはだらだらと話をして深夜3時に寝て次の日起きたらおばあちゃんちに行くようなありきたりの年末を過ごしていたので、上京してからの年末はいつもいろんなことが違っていて楽しい。
今年は去年も年を越した先輩たちと、去年と同じ店で去年と同じもつ鍋屋で去年と同じもつ鍋を食べる予定である。変わらないことがあってもそれはそれでいいことだなと思うので、来年のカレンダーも年末年始は9連休にしてほしい。9連休じゃないと東京で年を越すことができない。カレンダー見ました。来年は全然9連休じゃありませんでした、今から悔やまれる…。
高校の時の現代文に載っていた夏目漱石の夢十夜の第一夜が好きで、つい最近それを思い出した。
男と女の話なのだが、女が男の目を見つめながら、あなたの中にわたしがいるのよ。みたいなことを言うんだけど、現代文の先生に男の瞳の中に映っている自分を比喩して、そういうことを言っている、性行為の時は女の体の中に男の体が侵入するがその逆のことを表している、と解説されてとてもふに落ちたし、なんだか素敵だな〜とぼんやり思ったことを覚えている。
そこから男の人とセックスする度に顔が近づく瞬間にふとそのことを思い出すようになった。
このことを思い出したんだよね、と事後に相手に伝えたことはこないだが初めてだったけどとても真剣に聞いてくれて嬉しかった。夢なのかもしれない。
最近夢みたいと比喩することが多くなったけれどわたしの語彙が死んでいるのではなく本当に夢みたいだ!と思うことが増えているのである。
ここ最近は夢十夜の何夜めなのだろう。第一シーズンの夢十夜が終わって、新しい第一夜がこないだだったのかもしれないな。
2020年は何回夢十夜を過ごすことができるのかな。
今年もありがとうございました。みなさん良いお年を。